『博多手一本』とは?地元民の私が解説します!
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博多手一本(はかたていっぽん)とは?
「博多手一本」は博多の伝統文化を象徴する手拍子の儀礼で、商談や契約の成立を祝う場面や、会合や宴会などの最後の締めとしてよく用いられます。「後日、異議を申しません」という意味があるのだそう。私も福岡で働いていますが、博多手一本を行う場面は多々あります。博多のビジネス文化において、この手一本は礼儀作法の一環として定着しており、地元民にとっては欠かせない儀式です。県外から博多に赴任してきたビジネスマンの方は今回の記事は必見です。(縁起事なので間違えると場が白けることも・・・)
博多手一本の歴史と「祝いめでた」との関係
博多手一本の由来は、博多祇園山笠の伝統行事にあります。やがてこの手一本は商人の間にも広まり、ビジネスの儀礼として定着しました。よりフォーマルな場では、この博多手一本は「祝いめでた」という祝い歌とセットで行われることもあります。「祝いめでた」を歌った後に「博多手一本」をいれます。
博多手一本のやり方とポイント
「博多手一本」は、独特なリズムと掛け声で行います。やり方を間違えると失礼にあたるため、ビジネスシーンで必要になる前に練習しておきましょう。一回で綺麗に終えることが重要で、やり直しは縁起が悪いとされています。実際の現場では、博多手一本に慣れていない方へ配慮して、本番の前に練習を1回はさむことも多いです。
以下の手順に従って、ぜひ一度試してみてください。動画でもリズムを確認しておくことをオススメします。
- 構え:両手を軽く上げ、拍手に備えます。
- リズム:よーお(パン、パン)
- リズム:もひとつ(パン、パン)
- リズム:いおうさん※(パ、パン、パン)
- 手一本完了後:拍手はしない。
※ 祝うて三度(いおうてさんど)が省略されたもの。省略せずに言う場合もある。
YouTubeチャンネル “yokanavi”
博多祇園山笠振興会による実演
祝いめでた 0秒〜 博多手一本 39秒〜
博多手一本の注意点
「博多手一本」は、特に地元の企業やクライアントと行う商談の際に使われ、関係を深めるためのツールとなっています。博多ならではの礼儀作法としても重宝されているため、ビジネスマナーとして覚えておくと役立つでしょう。
一方で、博多手一本は正式な儀礼として用いられるので、軽い場面で行うのは避けましょう。また、場のリーダーが声をかけ、全員がリズムに合わせることが大切です。暗黙的に、やり直しは縁起が悪いと思っている方もいるので、本番の一回でしっかりと成功させましょう!
まとめ
「博多手一本」は、博多のビジネスシーンに根付いた儀礼で、しばしば会合や宴会の場で使われます。初めて博多に赴任したビジネスマンの方は、いきなり博多手一本に遭遇すると困惑してしまうと思いますので、こちらの記事を参考にぜひ事前に練習をしてみてくださいね。